英語学習の根底に必要不可欠な2つのことに、本著を読んで気づかされた。
それは、

「あなたのやりたいことは何?」
「あなたの言いたいことは何?」

という2つの問いを明確に持つこと。

学びは通過点。その先に何か実現したいことがあるはず。それが明確になっていないと、どこに向かって学べばいいのか見失ってしまうし、成功体験も積み上げて行けない。

そんな英語学習の根底に必要なマインドを学べる本著の見どころとは……?

英語の多動力
英語の多動力
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堀江貴文
ディーエイチシー
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英語を学ぶ意味から独自の英語学習法まで、
世界を相手にビジネスをする堀江貴文の「これからの英語論」。

英語力開花のきっかけは「多動力」。
実践を超える勉学など存在しない。
走りながら英語を身につけろ!
It's now or never!

本著は具体的な英語学習のメソッドを説く本ではない。ただ、英語を学習するにあたり、必要不可欠なマインドを学べる著作である。

「第1章 英語と未来」「第2章 ワクワクする勉強だけでいい」「第3章 他人に流されるな、自分を見ろ」「第4章 学びを自動化するコツ」の4章で構成されており、加えて6名の著名人の英語の学びについてのインタビューが収められている。

本著で語られる語学学習のススメには、すべて行動に対する重要性が伴う。動いてナンボ。つまりは、語学を学ぶために学んでるんじゃない。使うために学んでるんでしょ。「英語が上達しないんです」とボヤくすべての人たちの学習姿勢にツッコミが入れられている。

もっと具体的な英語学習のメソッドを語って欲しかった、という意見もあるかもしれないが、きっとどんなメソッド、どんな教材を用いても、行動には勝てない。英語を使ってみてしゃべってみて伝えてみて、聞いてみて理解してみて。要するに、コミュニケーションに勝るものなし、という語学学習のスタンスを学ぶことができる。


「第2章 ワクワクする勉強だけでいい」の『11.なぜ英語を学ぶのか?』には大きな気づきがあった。

たとえば、「自身のビジネスを英語で展開したい」という目的のために英語を学ぶのと、「同じ趣味を持つ海外の人たちと楽しくコミュニケーションしたい」という目的とでは、学び方も違えば学ぶべき内容も異なる。

何を達成したいかを設定しそこに向かって学びを続けるからこそ、その目的から逆算してどの程度学びが成長しているかを計測できる。ゴールが設定されていないと、成長を実感することすらできない。改めて学びのゴール設定、最終的な自分像を描くことの重要性に気づかされた。

あとは、「結局、何を話したいの?」という自問に尽きる。

日頃、海外の人と話をしていると、なぜ言葉が連なるのかを意識する機会がある。それは、相手への興味・関心であったり、相手の母国への興味・関心であったり、「尋ねてみたい。受けた返答に意見したい。そして、返答にはリアクションをして、さらに深掘りして尋ねてみたい」といった欲求が存在する。

何を話したいのかが明確でないと言葉は連ならないし、コミュニケーションも潤滑に進まない。要するに、学びのスピードも鈍化してしまう。

会話中に言葉に行き詰まり表現が出てこなくて焦りに焦ったときに、絞り出すように口から言葉が出たり身振り・手振りが出たり。それは、「話したいこと」の衝動が後押ししてくれるからこそ。もうアカン! って瞬間に開くパラシュートのようなものだ。

その根源には、話したい、という欲求がある。

「あなたのやりたいことは何?」「あなたの言いたいことは何?」この2点を意識するだけでも、語学学習のロードマップは明確になるし、本著はそれらの重要性を気づかせてくれる。

著名人6名のインタビューも、学習者に向けたとても厳しくとても華のある内容になっている。語学を学んだ結果これほどまでに世界が広がるのか。著名人の経験をインタビューから追体験できる内容で興味深かった。

ちなみに本著では度々、お笑いタレントの厚切りジェイソンさんの話が出てくる。ITベンチャー企業の会社役員という肩書も持つお笑いタレントさん。最後に、本著で紹介されている彼の学習習得についての引用で締めくくりたいと思います。

ジェイソンさんが言う唯一の語学習得のコツは、little by little、「楽しく」「少しずつ」「永遠にやる」こと。楽しくなければ続かない。彼は、日本のお笑い番組を見ながら日本語を学んだ。でもそのとき、分からない日本語をいちいち辞書で調べるなんて面倒はやらなかったと言う。「だって、それをやると、楽しくなくなっちゃうんだもん」と。

どうせ学ぶなら楽しく学びたい。だからこそ、目的を設定し、小さな成功体験をたくさん積み上げて、ワクワクする学びを続けたいものですね。