副題の『お金や人脈、学歴はいらない!』というフレーズが刺さる。要するに、ひと昔前には、その人の価値を裏付けていたものが、今の時代には価値を発揮しないということ。

総コモディティ化。すなわち、高付加価値を持っていた商品の市場価値が低下し、一般的な商品になること。情報も技術も誰でも手にできる時代。しかも瞬時に。もはやそこに価値なんてない。

やってない奴は消えるし、やってる奴は生き残る。そういう時代はとっくにはじまっている。

本作では「相対的未来」を見抜く40の方法が語られている。そして、相対的未来を見抜くためには、とにかく情報が必要だと、ホリエモンは語る。

では、僕たちは情報とどう向き合えばいいのだろうか?


常識を捨て、未来を見抜け! 必要なことは誰も教えてくれない。自由な人生を選択していくためのアウトプット&インプット40の方法。「情報弱者」に陥らず、人生の恐怖と不安から脱していく、情報を武器にする全方法を一挙公開。

【まず根本的なところで、多くの人は「未来」について勘違いしている。(中略)僕が見ている未来は「相対的未来」だ。つまり僕にとっては現在でも、他の人にとっては未来に見えているだけ。「絶対的未来」は僕にとっても他の人にとっても、紛れもない「未来」。

たとえば、明日のドル円のレートとかは「絶対的未来」で、「コンビニの未来の姿」は「相対的未来」だ。為替レートはさまざまな見えてない変数で決まるので、僕もあてずっぽうになるが、コンビニのレジがなくなり、キャッシュレス化して冷凍食品のレベルが上がり格安居酒屋のシェアを食っていくということは、現在でも技術的に可能なことは、情報から知っている。だから他の人から見たら、僕は「未来を見抜ける」となるのだ。僕は人より情報を検索し、所持し、処理しているから、「相対的未来」がわかるだけなのに。】(本文より)

◎情報は、「狩り」にいくもの
◎人ではなく、情報と会おう
◎「ノイズ情報」に、アイデアの原石が潜んでいる
◎考える、調べる、試す。「思考実験」を繰り返せ
◎「運のよさ」とは、情報に飛びつけるかどうか
◎「知識の差」は「情報の差」
◎文章なんて、スマホで片手間書けばいい
……など、「相対的未来」を見抜く40の方法!!

本作はその名のとおり、「情報を武器にした生き方」が指南されている。それのみで構成されていると言っても過言ではない。これからの時代を生き抜くために、情報という存在がいかに重要で価値を持つかを語れば、余裕で一冊の本になる、ということだろう。

浴び続ける情報収集術、思考停止せず考えながら動く重要性、誰しもが技術を容易く学べる時代において情報の価値の高め方、見切り発車のアウトプットが高める質、「常識という嘘」に毒されないためにはどうすればいいのか?

情報を武器にするという切り口から、これらの内容が網羅されている。

「お金があるから何とかなる」と思っている人、「何とかするためには多くのお金を手に入れなければならない」と思っている人、「人脈が多ければ、いざというとき何とかなる」と思っている人、「学歴があるから生き残れる」と思っている人や、「学歴がものを言うから、自身の子どもには高学歴を手に入れて欲しい」と考えている人。一度、本作に触れてみて欲しい。

この世には常識しか存在せず、これまでの常識が未来永劫続くと信じ、大衆と同調することこそが幸せに暮らせることだと疑ってやまない頑固な人たちは「自分事ではない」と言い切るだろう、言い張るだろう。

ただ、今現在に何らかの不安を覚え、このままじゃダメだ、何かを変えなきゃ、でもどうすればいいのかわからない。と、不安や危機感を覚えている人にとって本作は、その足を一歩前に押し出してくれるはずだ。

インターネットが登場するまでは、運やら縁やら才能やらの価値が蔓延っていて、生まれながらにして無理ゲーが決まっていたように思う。ところが、インターネットがその悪しき常識を破壊してくれた。

無理ゲー確定の人間でも、能動的に攻めれるようになった。無制限に挑める時代になったことで、運を手に入れるチャンスを自ら作れるようになった。縁だって、世界中の人たちとつながれるし、ジャスティン・ビーバーが成功の導火線に火をつけてくれる可能性だってある。

そして、技術を手にするための答えは既に用意されているし、答えの探し方も用意されている。よほどのタレント性を必要とするもの以外の技術は、情報を武器にすることで手に入れられる。それも、ほとんど時間をかけずに。

技術なんてさっさと学んで(もしくは代替して)、「情報の仕入れ」に全力を傾ければいい。

そうか、情報の仕入れに全力を注ぎ、その結果、自分が差別化されていくのか。

本書を読了した後、周囲の人たちとの会話がかみ合わなくなるかもしれない。その答えは明白だ。世の中には情報弱者がたくさんいる。そしてみんな、余裕をぶっこいて笑っている。

ただ、生き抜くということは楽しく生きるということ。情報収集することで、悩みが増えたりネガティブな思考になっては意味がない。自身の不安を助長する情報収集術を続けるくらいなら、情報弱者として笑いながら消えていくほうがマシかもしれない。

とにかく前に進もう。経済成長が終わり、高齢化により弱体化していく今の日本では、立ち止まることは後退を意味する。情報を武器にすれば、まだまだ狩りに行ける。