そうか。日本は終わるのか。

今回の著書は、日本への悲観論。
これまでの著書と同様、ひろゆき氏が直接執筆しているわけではないだろう。ひろゆき氏の言葉を、出版社や編集者がまとめる、という感じですね。

帯にも「オワコン日本で"おいしく"生きるための未来予測&幸福論」と書かれているように、本著では未来という広いレンジのテーマを扱っている。そのため、話題がスピーディーに移り変わる。
未来の日本がどうなってしまうのか。ひろゆき氏の思考法を通じて未来の手がかりとなる情報収集ができる著書、と言えるのではないだろうか。

特に、第2章の「どうなる!? "オワコン日本"の10年後」を読んでいると、本当に僕らには未来がなさそうだと、心底悲観的になってしまう。

ただ、ひろゆき氏は、『「人と比べない幸せ」が人生をラクにする』とも語っているとおり、そんな世の中でもラクに生きていける方法ってあるよねと、その方法論についても指南してくれている。

だから、悲観する必要はないよね。しっかりと情報収集して、ラクに生きちゃえばいいんだよね。
時代を先読みする思考法、ここにあり、です。


このままだと、日本に未来はないよね。
ひろゆき(西村博之)
洋泉社
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人工知能からポストスマホ、キャッシュレス化、少子化問題、第三次世界大戦まで、ひろゆきが“オワコン日本"の未来を大予測!!

・AIより頭の悪い人は貧乏になる
・10年以内に日本の若者が暴動を始める!?
・“ポストスマホ"の最有力は網膜投影型!?
・「子どもが生まれたら1000万円支給」で少子化は解決!?
・1人のおかしな人がきっかけで、第三次世界大戦は起こる

お金も人材も集まらない、これからの日本では、もう「国民1億人が幸せ」になるのは難しいかもしれません。
でも、国や経済が右肩下がりになっても、一人ひとりが幸せに生きることはできます。

本書では、これからの日本で生き残るための、“ひろゆき流"の未来予測と思考法を紹介。
予測のコツから問題解決スキル、そして幸福論まで、
オワコン日本を“おいしく"生きるためのメソッドを伝授します。

そうそう、例えばブランド品。
ブランド品って、高級だよね。で、持てる者と持たざる者にわけられる。持てる者と対比することで、持たざる者は持てる者になろうとしたがる。その結果、大金を叩いて持てる者になる。でも、持てる者になれない者は、持てる者のことを見て、「自分って不幸だなぁ」と悲観する。

これって人と比べてるからこそ感じる不幸であって、もし無人島に住んでいたとしたなら、ブランド品なんて別に買わないわけで、ってなると根本、自分ひとりだったら感じずに済んだ不幸を、他人と比べることで感じたがる。

日本人に特に強い傾向なのではないでしょうか。これほどまでに恵まれた国に生きていながら、悩みやストレスが尽きず、自分のことを不幸だって言ってしまうという国民性。

それはさておき、今後の日本はどんどん終わりに向かっていくよね。それは、たとえ理論立てて説明されなくとも理解できる。良くなっていく要素なんてどこにもない。

なんて話をしていると、「大丈夫だって。これまでも何とかなってきたんだから」と懐古論でスルーしようとする大人も多いけれど、違う違う、そうじゃない。これから逃げ切る大人の話をしてんじゃない。これからを生きる子どもたちの話をしてんの。

本著の第4章には「ひろゆき流 問題解決のメソッド」が、第5章には「これからの時代をサバイブする方法」が書かれている。

一人ひとりが情報収集し、何が正しくて何が間違っているのか、これからを生きていくためにどうすればいいのかを考えていかなければならない。

例えば、サラリーマン勤めしていても、給料なんて上がっていくわけがない。国内の需要が減少していくのに、企業の利益がアップするわけないし、だったら給料なんて上がるわけがない。「ウチの会社は給料を上げてくれない!」なんて酒場で会社に対して愚痴っていても、問題の焦点がズレてしまっている。

会社なんて責めても仕方がないよ。日本がそうなってるんだから。

みんな便利さを求めるけれど、便利が実用化された瞬間、人の仕事は機械に置き換わる。パソコンに向かってパチパチやっているような仕事は、すべて。スピーディーにミスなく処理する能力において、人間が機械に勝てるわけがない。

自分の仕事はイレギュラーを含むものだからと侮ることなかれ。ディープラーニングが実用化されれば、機械は自身で学習し、イレギュラーにも自ら対応するようになる。当然、その仕事も奪われる。タクシーがあれば、駕籠は要らないのと同じ。

でも、みんな、そんな未来は来ないって信じている。スマートフォンという手元デバイスで、インターネットを閲覧したりホテルの予約をしたり、友人・知人とリアルタイムにコミュニケーションできたりする未来なんて、みんな予測できなかったのに、今では当たり前のようにそれが存在しているし、その便利さを享受している。

それなのに、マイナスの未来が訪れることは、頑なに信じようとしない。

でも、きっとマイナスじゃないんだろうな。そうなったらなったときの生き方があるはずだし、そんな未来に向けての仕込みをはじめておけばいい。人と比べない幸せがあれば、ラクに生きられる。

超個人主義時代が来るのではないでしょうか。

旧来の常識に従っていては世情と共に沈没してしまいますよ。旧来の常識の逆を生きる気概で、明日へのチケットを手にしましょう。