これからの未来、「食える人」と「食えない人」と「食うための武器」と「食えないことに対する言い訳」だけが存在する世の中になると思う。

作業と呼ばれる仕事の大半はAIが奪っていくだろうし、人間を働かせることが目的の仕事は淘汰されていくだろう。AIに何ができるのかを冷静に分析し、自分の仕事はAIで代替できるだろうか、AIのほうが品質の高いアウトプットができるのではないだろうか、という問いを持ち、考え考え考え、これからの行動を決定していかねばならない。

ルーティーンワークに従事しているなら、それはAIの得意分野だ。気をつけねば。
パソコンに向かって一生懸命、黙々と作業を続ける仕事に従事しているなら、それはAIの得意分野だ。気をつけねば。

で、もっと気をつけねばならないことがある。それは、未来にAIが台頭したとして、凄まじく合理的で効率的な世の中がやってきたとき、人々が裕福になるわけでは、決してない。ここは資本主義社会。世の中を凄まじく合理的で効率的にした仕掛け人だけが裕福になる。そう。人々じゃない。特定の人だけが裕福になる。だから、未来を甘く見ちゃいけない。

ただ、食うための武器は腐るほどある。考えれば作ることだってできるし、組み合わせれば新しいことだってできる。いつまでも成功し続けることは難しいかもしれないが、小さな成功を継続していくことは可能かもしれない。もちろん、成功に至るまでの失敗も、成功に包含する前提で、だ。

これからは、個人の時代。
仕事と自分の名前は、ワンセットだ。
自分の成果を会社の手柄にするな。自分の成果を代理店の手柄にするな。
名もなき仕事は、AIが奪っていく。

衰退していく日本。そして、その中にある企業。その中で、上を目指したとしても、どんな未来が待っているかは想像に易い。

あなたの名前は何ですか?


藤原和博の必ず食える1%の人になる方法
藤原 和博
東洋経済新報社
売り上げランキング: 1,983

世界をまたにかけて活躍するグローバル・スーパーエリート以外の人たちが生き抜くための極意。それは1%の人、すなわち「100人に1人」のレアな人になることです。いいですか、「1万人に1人」ではありません。「1000人に1人」でもない。「100人に1人」になることなのです。この本で紹介するたった7つの条件さえクリアできれば、誰でも1%の人になれます(「はじめに」より)。

本書では、7つの条件をクリアすることで「100人に1人」の存在になれる所以が書かれている。要するに、自分をレア化するための方法論だ。

1つのことに従事し従事し続けることは、これから先、リスクになる。いつその分野が消滅するかわからないし、AIに置き換えられるかもわからない。
そんな時代であることに加え、1つの分野で自分をレア化させることは難しくとも、複数の分野で「ある程度」自分をレア化させ、それらの分野を掛け合わせていけば、自然と希少価値が生まれ、自分をレア化できる。

そして、レア化された自分は自ずと目立つし世間から重宝される。重宝されるということは期待も依頼も増える。それを着実にこなしていけば信用も増える。信用はお金に換金できる。それこそが、飯が食えている状態、といっても過言ではない。

本書では、

「経済的価値×権力志向」(社長タイプ) ―「力」を求める人の4つの条件
「経済的価値×プロ志向」(自営業タイプ) ―「技」を求める人の4つの条件
「経済以外の価値×権力志向」(公務員タイプ) ―「つながり」を求める人の4つの条件
「経済以外の価値×プロ志向」(研究者タイプ) ―「好き」を求める人の4つの条件

と、自分の特性によって目指すべき方向性、クリアすべき条件がわけられていて、それぞれのタイプに応じてレア化する方法論が語られている。それぞれになぜ4つの条件しか設けられていないかというと、その他の3つの条件は、誰しもが意志ひとつで今からでも達成できるものだからだ。

昨今、多動力が注目を集めている。多動力について書かれた書籍では、なぜ多動することに価値があるかが語られている。本書では、どう多動すればいいかが示されている。

考える。思いつく。すぐに動く。たくさん動く。そして、どうすればそこに価値が生まれ、信用を獲得でき、その信用をお金に換金していけるのか。そういった答えが詰まっている一冊だ。

グローバル・スーパーエリートをはじめ、才能を既に換金できている人は別として、これからの時代を生き抜くためには、意識改革が必要だ。これまでの働き方や仕事に対する固定観念とは、完全に決別すべきだ。

今までの積み重ねで今日まで歩んでこれた人たちは、自然と、今日からも今までの積み重ね通りに生きていけると錯覚する。それこそが、大きな落とし穴だ。昨日までと今日からでは、積み重ねかたが完璧に異なる。

自分の人生を全うするために、自分にスポットライトを当てよう。