ここのところ、「人」にフォーカスしたテレビCMが多くなってきたと、常々感じていた。

きっと、こんな時代がそうさせるんだろう。
マスメディアが大声で叫ぶより、ソーシャルメディアで身近な人からささやかれた声が、貴重な道標になり、商品の特徴・特性を華やかに刷り込むよりも、その商品が「あなた」をどう動かし、どう変え、どう物語に誘ってくれるのか。

素っぴんのままじゃ、何だか味気ない世の中になっちまったから、みんな身近で素敵な物語に没入したいんじゃ。

もう言い切ってしまおう。人と人とがつながって、こすれ合って、事が起こるんよね。商品だろうが、製品だろうが、何だろうが。

去年の後半くらいから、ほんと、人を押したテレビCMが印象に残り続け、いいなぁいいなぁ、思いながら生きとったら、自分の中で、ここで一区切りつきました、三井住友銀行さん。

人は、人と、生きてるんだ。

もう、このヒトコトに尽きるよなぁ。

まぁ、とりあえず、これ。
※オフィシャルサイトのCMギャラリーが、サーバーダウンしてる。。。きっと、影響力のある人が、推したんやろうな、そういやツイッターで見かけたような。



みんな一人ひとりが、それぞれの物語の中で生きとんよなぁ。そこまで目線を落として「伝えられる」企業が、どれぐらいあるやろうか。

三井住友銀行は金融機関なので、それはそれは信頼をしっかりと伝え、語らないとアカンわけで、でもそれ以外の何ものでも、結局、世間も、社会も、世界も、一人ひとりが、たっくさん集まってできとるんやから、「あなた」に伝えないとあかんわけよな。

このCM、人がいて、名前があり、物語があり、そして人と人がつながり、生きている。すごいきれいに語れている。

そして何より、桑田佳祐の歌声が、いっそうその「語り」を身近に感じさせてくれる。すごい演出やね。

人は、人と、生きてるんだ。

すごく深く考えさせてくれるコピーだなぁ。

情報化社会になり、みんな安直に、人と人のつながりが薄れているなんて言う。古き良きに、そのつながりの素晴らしきかなを言う。

でももしかすると、僕たちは、どんどんどんどんと、つながりを身近に感じようとして、今もがいてるところなんじゃないかと。そんな風に思ってみたり。

プロモーションも、口コミや巻きコミが重要視され、ソーシャルグラフなどで人のつながりが可視化される。

みんな、もしかすると気づいてるんじゃないかな、どんどんとつながりが生まれてること。

話が脱線したけど、ひとこと。ツールだけを見て、批判してちゃダメだよ。そのツールが、いったい何を実現しようとしてるかだからなぁ、大切なのは。

僕は思うわけです、今の人、これからの人は、人は、人と、生きてるってことを、どんどんと自分たちなりに証明していくんじゃないかなって。

きっと、僕らは、忘れちゃいけないことを、忘れてなんか、いない。