勢いを感じるコピーは、読んだ瞬間に、その迫力が伝わり、思わずゾワッとしてしまう。
僕の場合、手首あたりから腕の付け根のあたりに、サワーッとメンソールみたいな感じが昇ってくる。

その後に、爽快感。と、ヤラれた感。

東京コピーライターズクラブ 2009年 新人賞より、最近ググッと来たコピーライターさん2名の作品を。


道路にラインを引く会社、SR相模ロード。この広告からすると、道路に「止まれ」などの文字を白いラインで引いていく企業なんだと思う。
まさに、広告のグラフィックにも、一旦停止地点の道路の上に「止まれ」の白文字。
そして、このコピー。


俺のヒトコトは、総理大臣すら従う。(渡邉 寛文)


勢いと若さが、目一杯伝わってくる。渡邉さんは、僕と同世代の方なのですが、同世代だから感じてしまうのか、いい感じで「思いっきり、やったれ」感が、個人的に伝わってきて、ゾワッ。

そうか…世の中にゃ、総理大臣さえをも、たったのヒトコトで従わせる。そんな存在があったんだ。なーるほど、という気づき。あっ、そっか、という気づき。

ベテランといわれる人たちの、嫌でも味が伝わってくるコピーとはまた違った、ほんと、全球種ストレートで三振取りに行くような豪快さ。

とにかく気持ちいい。

渡邉さんは、映像テクノアカデミアの卒業生でいらっしゃるので、本校のWEBサイトの卒業生インタビュー内に、当該広告がアップされております。

こちらから。


そしてもうお一方は、女性の方なんですが、こちらのコピーもゾワッ。

ハンコは、人生の証。ハンコ卸売センター。
のコピーなんですが、すごい、たかがハンコ、されどハンコ、切り口次第でこんなにもハンコが主張してくるなんて。これまた爽快といいますか、スピード感にヤラれました。2本どうぞ。


婚姻届に押した瞬間、そのハンコは旧姓になった。

君が結婚を決めたとき、一瞬、躊躇したのを 僕だけ知ってる。

(紫尾 陽子)


ハンコってそういや、人生の中でも極端な振り幅のシーンによく登場するよね。もちろん結婚や離婚もそうだし、お金借りたり、家買ったり。
そう考えると、ハンコって、僕らの、一番手に汗かいてる場面に常にお立会いいただいており、僕らの表情を見上げてるんだね。

ハンコの存在の重要性、このコピーを読んで、気づかされました。


あぁ、コピーって、ほんっとうにいいですね。
では、また次回。